2005年 11月 24日

黄金株と上場企業

e0040531_23321831.jpg上場企業がいわゆる黄金株を導入することに関して東京証券取引所が原則禁止する方針を打ち出したことについて、それに関する与謝野経済財政・金融担当相の発言が物議をかもしているようです。

ニュースは以下のように報じてます。
『与謝野金融相は22日の閣議後会見で、合併や経営統合などの重要な決議を拒否できる黄金株(拒否権付き株式)の発行を、東京証券取引所が原則禁止する方向を固めたことについて「会社法で認められていることを東証の上場基準で否定することは、理屈の問題としてはあり得ない」と、東証の方針に反対し、黄金株を容認する方針を示した。』

これに対し、批判的なブログのエントリーが散見されます。例えばマネックスの松本社長のblogにおいても痛烈に批判されていたりします。
http://ameblo.jp/monex-oki/entry-10006383355.html#tbox

e0040531_23463620.jpgしかしながらもう少し大臣の発言を調べてみると、彼の発言には一定の合理性があると私は考えます。つまり大臣は頭ごなしに、上場企業であろうとなんだろうと会社法で定めている限り、黄金株の発行は可能である、という近視眼的に発言しているわけでは決してなく、黄金株の濫用が、

「企業の勝手で黄金株を創設するとすれば他の株主の議決権を著しく狭める。それは許されないこと」
とことわった上で、
「黄金株を持った会社が新しく上場するということは広く株主が知っている事実であるから、そういうことをもって上場基準に外れるということは会社法で認めている株式の種類を上場基準によって狭める」
と発言しています。

つまり大臣の発言は、東証は一証券取引所に過ぎないとはいえ、代替される取引所がない以上、その硬直的な方針が、事実上本邦大会社へのデファクト・スタンダードとなり、かような種類株の発行の柔軟性を明文化した会社法が形骸化してしまう、という趣旨であったんだと思います。これが本意であれば、納得感があるのではないでしょうか。

改正会社法の施行を控え、そしてコーポレートガバナンスのあり方について真剣な議論がなされ始めた中で、確かに東証の方針は若干硬直的であるように思います。かような黄金株の効力の濫用への牽制機能、そして言わずもがな既存株主の了解、そして当該株式の発行が企業価値の極大化に資するというストーリーがあれば、後はマーケットがその是非を決めるのではないでしょうか?少なくとも取引所が入口から禁止するような類の議論ではないように思いますが、皆さんいかがでしょうか?松本社長の意見も伺いたいところですが・・・・。
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by flautebanker | 2005-11-24 23:58 | business


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