2006年 04月 23日

美容師という仕事 2

今取り組んでるディールもいよいよ佳境。米国・欧州、そしてアジアに関係者が散らばるディール、当然東京にいる私はさながら交代制のないコンビニ店員のような状態となります。。
それはさておき、クロージングに向けた最後の詰めに対峙する前のちょっとブレイク。というわけで髪を切りに行きました。以前にも美容師さんの仕事について書きましたが、今日はその第2弾です。

e0040531_23503727.jpg店によって色々スタイルはあるのでしょうけど、私の行くお店は大きくスタイリストとアシスタントに分かれていて、その違いは髪を切れるか切れないか。売上の責任を負うのはスタイリストで、給料に占める売上連動部分がかなり大きくなるようです。私のいる投資銀行と構造は非常に似ていますね。つまりお客さんと直接やり取りとしてディールをドライブするのが所謂「オフィサー」と呼ばれる人ですが(一般的にはヴァイスプレジデント「VP」以上)、これがスタイリストだとすると、アシスタントにあたるのがアナリスト・アソイエイトでしょうか。収益責任は基本的にオフィサーが負いますから、その点も同じですね。ちなみにアシスタントにも経験や実力によって位があるようで、ある人はパーマもブローもできるけど、駆け出しの新人はブローしかやらせてもらえなかったり。徒弟制度ですね。

ちょっと話はそれますが、スタイリストが切っているとき、アシスタントさんが横にいてサポートしていますが、基本的にその二人の間に会話はありません。つまり「あれ、取って」とかスタイリストさんが言うまでもなく、アシスタントさんは必要なツールを差し出します。これぞ阿吽の呼吸ですね。全体の流れを読んで、さらにそのスタイリストの仕事の進め方のクセとかを見抜いて、タイムリーにサポートしていくのはなかなか大変な作業ですね。これも投資銀行のアソシエイトが、オフィサー好みのピッチブック(提案資料)を把握しコメントを最小限に抑えるべく作りこんでいき、さらにアソシエイトはオフィサーの言い出しそうなことを予見し、先回りして資料を揃えていくのと似ていますね。聞けば医者もオペのときに「メス」とか言わないそうです、TVドラマのように。助手は全体の流れを把握し、また執刀医のスタイルを見抜いた上で、必要な道具を差し出していくそうです。

アシスタントからスタイリストになるまでの期間は実力・努力次第のようで、本当に実力主義という感じですね。4-5年かかる人もいれば、私を担当してくださっている美容師さんのように2年足らずでなっちゃう人もいるようです。他方、センスとかも問われる世界ですし、労働時間も長い辛い仕事ですから、スタイリストになる前に脱落して辞めていってしまう人も相当いるようです。向き不向きがある仕事なのでしょうね。それは投資銀行も同じですが。過酷さでは負けてないでしょうからね。でもいつも思いますが、人々の気持ちに影響を与えられる仕事というのはいいものです。我々が何千億という金を動かせても、誰かの髪型をその人の思い通りに仕上げて、幸せに気分になってもらえるようなことは逆立ちしてもできないわけですからね。
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by flautebanker | 2006-04-23 23:52 | diary


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