2006年 07月 05日

[news]上限金利、20%に引き下げ・自民小委が大筋合意

[Nikkei]

 自民党の金融調査会と「貸金業制度等に関する小委員会」は5日合同会議を開き、来年に予定している貸金業規制法の改正案に対する考え方をまとめた。焦点の上限金利について、利息制限法の上限である年20%への引き下げを基本とすることで大筋合意した。金融庁の有識者懇談会に続き、自民党が方針を明確化したことで、上限金利引き下げの流れが一段と加速しそうだ。

 金利については出資法の上限金利(年29.2%)と利息制限法に挟まれたいわゆるグレーゾーン(灰色)金利の廃止で一致。上限金利も利息制限法の水準(年15―20%)まで引き下げるべきだとの意見が大勢を占めた。反対論も根強かったが2時間半に及ぶ会議を経て「利息制限法への引き下げを基本として必要な検討を進める」との考え方で大筋合意した。

 ただ緊急性の高い中小事業者向けの融資や金利負担が小さい少額短期の貸し付けなどについては「金利の上乗せを認めるべきだ」との意見があったとして、特例措置の設定に含みを持たせた。

出資法と利息制限法という金利を規制する二つの法律に挟まれ、長らく放置されてきた「グレーゾーン」金利がついに撤廃される方向性が明確になってきました。法律の「すき間」ともいえるこのグレーゾーンの撤廃には何ら異論はありませんが、そもそも政府が、上限金利を規制すること自体に少々疑問の声があるのは事実です。

貸金業者にとっての金利は、「プライシング」、つまり値付けです。言わばお金を貸す主体にとって商品である「お金」の値段です。それはその商品を買う人(借りる人)によって変わってくるわけですが、今回の決定により仮に出資法が利息制限法の水準まで下げられた場合、それまでグレーゾーン金利でしか借りれなかった層は、これにより「合法的」にお金を借りる手段を失います。かといって需要はあるわけですから、どうなるか。そうです、「ヤミ金融」と言われる非合法金融業者の顧客が増えてしまう可能性があります。

さらにいえば、貸金業者の儲けは貸出金利と調達金利の「利鞘」になります。ゼロ金利解除が近づく中、調達コスト、つまり「仕入れ」価格は間違いなく上昇する流れの中で、売上に相当する貸出金利の上限は29.2%だったものが15-20%まで引き下げられます。つまり売り物である商品の値段に上限が設定され、それがさらに引き下げられます。こんな形での規制を受ける業種を私は他に知りません。
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by flautebanker | 2006-07-05 23:59 | news


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