投資銀行家への道

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2005年 08月 17日

8月17日(水)

今日は案件の事後管理系の仕事をこなしつつ、同業の人とマーケットについてしばし情報交換。現在取り組み中の案件の概要、それと最近クローズした案件について、いくつか興味深い話が聞けた。やはり当事者でないと分からないことは多し(当たり前だが)。


今日の新聞でちょっと目をひく記事あり。


東京コンサル、仏領ポリネシアでマグロ畜養
 M&A(企業の合併・買収)仲介などを手がける東京コンサルティンググループ(東京・港、前川健社長)は今秋から、タヒチ島を中心とする仏領ポリネシアでマグロの畜養事業に乗り出す。総投資額は約30億円で、うち6割はフランス政府と現地政府の助成金でまかなう。初年度に700トン程度、2010年に1300トンの生産を計画しており、全量を日本向けに輸出する。

タヒチ島に事業会社「ハオ・ペッシュアクアキュルチュール」を設立。資本金は1000万円で、フランスとスイスの投資ファンドが計56%、現地の漁業会社が28%、東京コンサルが15%出資した。前川社長は事業会社の会長に就いた



マグロです。MAの仲介を手がける会社がです。よく読めば出資比率が投資ファンド2社で56%で地元の漁業会社が28%。根拠はないですが、3社で28%ずつなんですかね。ですから、新聞記事はあたかも東京コンサル社が主導している事業のように読めますが(少なくとも見出しは)、そういうことではないんでしょう、さすがに。

しかし本事業は養殖ではなく、「蓄養」とのこと。そもそも聞きなれない単語だ。ちょっと調べてみると、「養殖」は、稚魚から育てたまぐろ。若しくは、卵からふ化させた完全養殖のことを指すのに対して、「蓄養」とは、若魚や成魚(成長した魚)、特に脂の薄い魚を捕らえて生け簀で育てた魚を言う。
ということは、「蓄養」は魚を捕らえる「漁業」とある種「養殖」的な要素を組み合わせたハイブリッド的なビジネスなんですね、きっと。初期投資も2事業分の設備を要するわけですから、相当に儲かるビジネスなんでしょうけど、果たしてマグロに脂肪をつけさせることにそんな付加価値が??

・・・・!そっか(私の勝手な推測ですが)、これはマグロの蓄養、つまり「大トロ」の生産ビジネスなんですね。全量が日本へ輸出。つまりタヒチの安い人件費で生産された「肥えた」マグロを日本人が大枚叩いて買い上げる、つまり魚に対する価値観のギャップに着眼した一種の(クロスボーダー)裁定取引と理解しました。
しかし江戸時代、大トロは食べずに捨てられていた部位だったと思います。いつから日本人はトロ好きになったんでしょうかね。
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by flautebanker | 2005-08-17 22:43 | diary


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