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2005年 09月 09日

新日本フィルハーモニー

久しぶりに日本のオーケストラを聴きにサントリーへ。

新日本フィルハーモニー交響楽団第389回定期演奏会

曲目 コルンゴルト:交響的序曲『スルスム・コルダ』 op.13(日本初演)
R.シュトラウス:バレエ音楽『ヨゼフ伝説』交響的断章
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
指揮 クリスティアン・アルミンク


前半の2曲は、オーケストラを長らくやっている私でさえも一度も聴いたことのない曲。しかもこの「コルンゴルト」なる作曲家はかつて「モーツァルトの再来、神童」と呼ばれていた作曲家とのこと。生演奏を聴くこと自体が久しぶりだったこともあるし、バルトークの「管弦楽のための協奏曲 」(通称「オケコン」)はかつて私自身もウィーン(!)で演奏したこともある大好きな曲。俄然期待感が高まるが・・・・・、結論から言うと「最低」だった。



確かにコルンゴルトの曲は初めて聴く新鮮さはあったものの、なんかRシュトラウス・マーラー、ストラヴィンスキーにちょこっとラフマニノフを足して、「9」くらいで割ったつまらない曲(関係者の方すいません)。Rシュトラウスの曲も「らしさ」はあるものの、所詮メジャーになれない曲なだけあって、何ともフックのない冗長な曲(でも途中ハッとさせる旋律はあり)。

何よりも、オケのやる気のなさがハンパではなかった。

お金を払って聴きにいくわけだし、あとクラシック音楽を多少かじったことのある私としては、プロにある種の「凄み」を期待してしまう。みんなプロなんだから自分よりもうまいのは当たり前で、演奏会ではそれを超越するなんか「圧倒感」みたいなものを期待してしまう。

ちょっと話が逸れるが、オーケストラの圧倒感は、やはり「一体感」にあると思う。もちろん各個人の技量も必要だが、その結集体であるオーケストラに一体感、グルーヴが発生したときの「音」は凄い。そんなときは、多少の音程のずれ、アンサンブルの乱れなど気にならなくなる。これはプロもアマチュアもいっしょだと思う。その達成には全員の他の人達の音を聴き合う努力、注意力そして忍耐が必要で、とても疲れる。個々人の技量は決して負けていないのに、たまに来日する外国の田舎オケのに負けてしまう日本のオケの「足りないもの」だと思う。

さて翻って今日の新日フィルだが、「一体感」は皆無で、みんな音をバラバラに指揮棒に合わせて「置き」にいってるだけ。プログラムに問題のあるコンピューター音楽みたいなものだ。指揮者のセンスのなさもあいまって、演奏は軽く、しかもオケに集中力がないから、ミスだらけ。特にトランペットは悲惨で、ソロというソロで失敗。ファゴットは終始音程が上ずって気持ち悪く、フルートは超安全運転で、音量が足りなく聴こえない。。。とまぁこんな感じだ。もう本当に途中で帰りたくなった。

ここ何年か、いくつもの日本オケが財政悪化に苦しんでおり、合併したりもしているが(東京フィルと新星日響が2000年に合併)、これでは聴衆が減ってしまうのも無理もない。私もよほどのことがない限りこのオケを聴きにいくことはないだろう。いいものには金を払う最近のトレンドの中では、「安いけど、演奏は、、、」みたいな商品はまず受け入れられないだろう。今日のチケットはS席7千円だったが、最高の演奏を聴かせてくれるのなら、ウィーンフィルのように3万払ってもよいと思う(もちろんウィーンフィルにも「はずれ」があったりはするし、そもそも日本のチケット価格は世界的にみても異常に高い、といった議論はこの際無視)。

でもこんな演奏会があっても、今年6月に聴きにいった「オルフェウス室内管弦楽団」のような、身が震えるほど感動する演奏会もあったりするので、クラシック音楽はやめられないです。

P.S.こんな演奏だったのに、終演後何人かから「ブラボー!」の声。 サ、サクラ???
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by flautebanker | 2005-09-09 16:43 | music


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