2008年 03月 21日
大した話ではないのですが、久しぶりに笑いのツボにはまった記事を某大手経済新聞に見つけたので。 サブプライムローンが組み込まれた証券化商品は、それらを組み込んだCDO、そしてそれらをさらにまとめたCDOがあったりとその仕組みは非常に複雑で、実際のリスクの計量化が困難であるのは皆さんもご存知の通りです。それが一連の流動性の欠落ともあいまって、このような状況となっているわけです。ちなみにそのような商品を組成したアレンジャーですら、プライシング(値付け)できないのですから、推して知るべしです。 かような商品群に対して、日本証券業協会は自主規制により開示の強化を目指すとの記事でした。一義的には様々な種類のリスクがごった煮となっているような商品の中身について、もっと詳しく開示せい、ということのようですが(いずれにしても詳細は不明です)、その行為を以下の比喩にて表現しております。 「野菜なども原産地がわかるよう表示する追跡可能性(トレーサビリティ)の仕組みを証券化商品にも導入する・・・」 や、野菜?? ここで当然私はスーパーでよく見る陳列棚の脇に誇らしげに微笑んでる農家のおじさんの顔を思い浮かべるわけです。 「私がこのキャベツを作りました!無農薬です。 XX県 △△町 山田太郎」 となると、今後証券化商品の目論見書には、アレンジャー担当者の満面の笑みの顔写真付きで、 「私がこの商品を作りました!無ディリバティブ(農薬?)・無レバレッジ(添加?)です!」 ・・・なわけないか。 でも一つ言えるのは、大概アレンジャーは、この商品を食いたいとは思ってません・・・・ 2007年 07月 27日
「グリーンメーラー」:保有した株式の影響力をもとに、その発行会社や関係者に対して高値での引取りを要求する者をいう。 昨今、日本市場においてもようやくM&A全般にかかるルールが整えられ始めました。会社法や金融商品取引法(旧・証券取引法)に代表されるM&Aに関連する法制度の整備だけでなく、その運用面における司法の判断、つまり判例の積み重ねが非常に重要となります。 そんな中、非常に驚くべき判断が東京高裁によってなされました。メディアを賑わせている事案ですので皆さんもご存じかと思いますが、某社と某ファンドの対決局面における買収防衛策の発動です。その防衛策の法的な評価は他に譲るとして、私が最も驚いたのは当該ファンドが東京高裁によってこともあろうに「濫用的買収者」と認定された点です。この「濫用的買収者」がいわゆる「グリーンメーラー」と同義かどうかは微妙な議論ではあります。ただし、買収防衛策自体がその性質として株主にとって必ずしも平等ではない以上、その発動の根拠としては、会社の所有と経営の分離の大原則において、その買収防衛策の対象が活動的なアクティビストくらいでは正当化できないのは明白です。従って、高裁の言うところの濫用的買収者は、グリーンメーラーに極めて近い存在として扱われていると解釈されても致し方ないのではないでしょうか。むろん本案件にかかる最終的な結論は最高裁の判断に委ねられることが予想されますが、いずれにしても極めて踏み込んだ判断であると感じるのは私だけではないと思います。 さていくつかのポイントとしては、まず高裁が「濫用的買収者」と判断した根拠の一つとして「投資ファンドという性格上、顧客利益を優先、短中期的に株式転売でひたすら自らの利益を追求する存在」という下りがあげられます。ファンドという仕組みの性質上、顧客の利益優先なのはごくごく当たり前のことです。またこの某ファンドの投資行動が「企業価値を毀損するもの」とも高裁は述べています。これにはさすがに私も目を疑いました。企業価値を毀損させて一番困ってしまうのは、まさしくこのファンドであり、株主です。株主が自らの投資価値を毀損させるような行動をとるインセンティブはどこにあるのでしょうか。 「株式会社は理念的には企業価値を最大化して株主に分配する営利組織である。(略)従業員、取引先など多種多様な利害関係人(ステークホルダー)との不可分な関係を視野に入れた上で、企業価値を高めていくべきものであり」とここまではいいのですが、 「企業価値について、専ら株主利益のみを考慮すれば足りるという考え方には限界があり、採用することができない」とあります。 この投資家は少なくとも従業員を全員解雇するとか、取引先を全部変えるなどという無茶苦茶なことは表明していないはずです。さらにいえば、会社の所有と経営の分離の大原則を鑑みれば、果たして経営計画も必要なのかという疑問にもつながりますが、そもそも日本の開示基準の基づいた公開情報だけで、経営計画を作成するのは神業といいますか、はっきりいって不可能です。仮に無理やり作ったところで、それはまるで現実味のないものとなることは自明です。 2005年の東京高裁が示した濫用的買収者の類型として挙げられているのは下記の4つとなります。 (1)経営参加の意思がなく、高値で株式を会社関係者に引き取らせる (2)経営に必要な知的財産、企業秘密、取引先などを買収者に移譲させる (3)会社資産を、買収者の債務の担保や弁済原資に流用する (4)不動産、有価証券などの資産を処分した利益で配当を高くし、株価をつりあげて売り抜ける (1)は典型的なグリーンメーラーを指します。さすがに今回のケースでは該当しないことは明らかです(とはいえ、こういったファンドがMBOを提案したらアウトなのか、という疑問は残ります)。(2)は競合他社が仕掛けてきたことを想定しているのでしょう。実業を伴わないこのようなファンドには原則的に該当しません(ただし究極的には同業を傘下にもつバイアウトファンドが敵対的な買収を仕掛けたら、該当する可能性もあるのかもしれません。ただし大抵のバイアウトファンドは敵対的な買収はファンドの規約上禁じられてますので、現実的にはありえないのでしょう)。(3)は本件の根拠としてはあげられてはいませんが、そもそもLBOは買収対象資産、ないしは買収対象企業のキャッシュフローに依拠したファイナンス手法です。ただし前述の通り、通常のバイアウトファンドは敵対的買収を仕掛けることはないので杞憂でしょう)。 となると、今回は(4)に該当するということでしょうか。「つりあげて」という言葉が、いかにも「仕手筋」を連想させますが、いずれにしても某ファンドがこの類型に該当すると判断させるのに十分な根拠を内包した経営計画を提出していたのか、非常に疑問です。 さて振り返ってみて、この件で一番損したのは誰でしょう。 本新株予約権の買い戻し会社にとって決して経済的に小さな負担ではないように思います。通常の設備投資のような資本的支出ではなく、少なくとも目に見えるリターンはありません。従って株式価値に与える影響は小さくありません。加えて非常に仕組みは複雑です。実際の発行実務には苦労するのではないでしょうか。また異例の仕組みであったことから、東証での取扱いも迷走しました。結局一般株主がワリを食ったように思います。 そして何よりもこのやや不透明な決定によって、ただでさえ出遅れ感のある日本の株式市場に向ける海外からの目が、一層冷めたものになりやしないか非常に心配です。 最後にこんなサイトを見つけました。 http://www.ilinkinvestment.com/quiz/q20070129.html グリーンメーラーというのは、緑の手紙ではなくて、ドル紙幣の緑の印字と、ブラックメール(脅迫状)を掛け合わせた造語というのが一般的なんですけどね。しかしこの問題文の冒頭の表現も高裁と同様に踏み込んだ表現ですね(笑)。 2006年 11月 24日
投資銀行は2000年のITバブル崩壊後の数年に渡る低迷から、徐々に好転してきたマーケットの恩恵を受け、ついに昨年はレコードイヤーとなりましたが、今年もその流れは堅調のようです。以前、4年周期について書きましたが、これはどうやら杞憂に終わりそうです。 (業界に身をおく者としてはほっと一息です) 私自身も今年は本当に忙しい年となりました。 というわけでブログの更新もままならず・・。 それにしても今年のM&A市場の活況には目を見張るものがあります。 今年のM&Aの規模は直近で約3.1兆ドル(約370兆円)にも達し、この最大の牽引役はプライベートエクイティファンドによるレバレッジド・バイアウト案件で、去年との比較でいくとなんと3倍もの規模となっています(Bloombergによれば、昨年の$222billionに対し。今年はすでに$616billion)。 これにはいくつかの背景が考えられます。 まずは全世界的な金余りを背景とする供給サイドの豊富な資金でしょう。ご存知の通り、今年もこれまででは考えられないような巨大な新ファンドが次々立ち上がってます。加えて昨今のLBOファンドは、従来のキャッシュフローが安定している、どちらかというとmatureな会社・業種を投資のターゲットとしていましたが、今年はそれが一変しました。案件が大型化しているのはもちろんのことですが、業種もメディアだったり、通信関連、はたまたいわゆるテック企業、それも半導体関連なども投資対象となってきています。これ以外にも欧州でのdealが急拡大していることも大きな要素の一つですし、何よりも案件の大型化をものともしない、肥沃な資本市場・バンクマーケットもこの流れをサポートする大きな要因です。 レバレッジド・ファイナンスのマーケットについては後日詳しく書いてみたいと思います。 ともすればある種のファンド・バブルではないかと見られかねない大活況ですが、それでも市場関係者の見方は強気です。このバイアウト市場の拡大はまだ2年は続くなんていう声もあります。 ![]() 翻って日本ですが、これほどの活況というところまではいかないようです。 (日本のM&A市場は、金融機関等の大型合併などで統計数値が大幅にぶれるので、マーケット自体を数字で捉えるのは非常に難しいですね) とはいえ本日の日経の報道にもありましたが、上場企業を対象としたTOB(株式公開買付)は急増しているようです。2006年はすでに48件と件数ベースでは昨年を上回っていて、金額はなんと2.5倍の1兆5000億円に達しているとのことです。もちろん過去最高です。 ここでも投資ファンドの存在感は増すばかりで、直接関連している案件が増えているのはもちろんのこと、ファンドによる投資がきっかけとなって引き起こされた再編等も多く見られましたね。 ただ個人的には、まだまだ爆発的なブームという実感がありません。ただ今年が一つのターニングポイントになるような予感はします。来年、もしくは再来年あたりに大きな飛躍があるのではないでしょうか(個人的な希望的観測もありますが。。) 三角合併等をイシューとするM&A関連の法制整備は最終段階にありますが、この大きな流れに冷や水を浴びせるようなことにならないといいのですが。 2006年 09月 17日
仕事の忙しさにかまけて、ブログを放置すること1ヶ月超・・・。その間色々なことがありましたが、とりあえず生きております。さて、投資銀行を取り巻く環境は、刻一刻と変化していきますが、今般「株式公開買付」、いわゆる「TOB」にかかる制度変更案が公表されました。これは言うまでもなくライブドアによる一連の株式買占めに端を発したものですが、内容はかなりドラスティックなものとなってます。主な変更点は、 1)「急速な買付け」の規定 これまでは、例えば市場外で30%を取得して、4%を市場で取得すれば公開買付を実施する必要がありませんでした。しかし今回の改正では、3ヶ月を超えない期間に10%超を買付け、そのうち5%以上が市場外取引の場合、「急速な買付け」とされTOB規制の対象となることが明確となりました。 2)MBOの価格妥当性にかかる開示 経営陣が買い取り主体となるMBOでは、株主と経営陣との利益相反が問題となりますが、ここ日本ではそういった問題意識が薄く、買取価格はある種経営陣の言い値といった状況でしたが、ようやく一定の抑止力となりうる変更が加えられます。買取価格の妥当性についての第三者評価書を買付届出書に添付することが義務付けられます。とはいえ、欧米に比べればまだまだ緩いですが。。。それ以外にも公開買付を実施した後の株主としての方針などもより具体的に記述することが求められます。買い手のアドバイザーの仕事はさらに増えることになりますね。 3)買付対象者による意見表明の義務化買付対象者、つまり買収対象企業の経営陣に意見表明、つまり賛成か反対かの意見表明が義務付けられます。これでその買付が友好的か敵対的か確定することになります。 4)全部買付けの一部義務化に伴う所要の整備 買付け後の株券等所有割合が3分の2以上となる場合には、議決権のあるすべての株券等に対して公開買付けを行うことを公開買付けの条件となります。つまり2/3以上場合は、残りもすべて買えと。欧州では一般的であると理解してます。 他にも色々あります。詳しくはこちらへhttp://www.fsa.go.jp/news/18/syouken/20060913-1.html それにしても会社法に始まり様々な法改正が目白押しです。 日々勉強ですね。 2006年 07月 31日
少し前に貸金業におけるいわゆる上限金利問題に関するニュースについて採り上げましたが、これに関連してどうにも首をかしげざるをえない論文を読みました。しかもそれは天下の日経新聞の「経済教室」です。 私の母校の某教授が執筆していて、ちなみにこの先生、上限金利問題を議論する金融庁の「貸金業制度に関する有識者懇談会」の座長を務める方です。つまり国から認められたオピニオン・リーダーということになります。 記事によれば、この上限金利の問題はもっと全体像を見るべきであり、借り手・貸し手そして市場の三つの側面から様々な改善が求められ、場合によっては他国のようにノンバンクを免許制にし、参入を厳しくすることも視野に入れるべきだ、とのことです。色々反論はありますが、総論としては一見真っ当な意見のような印象を受けます。しかしその記事を読むと、実に驚くべき議論の展開がなされています。 この論文によれば、まずノンバンクにおける借り手は以下の3グループに分けられるそうです。逆にいえばこの3グループしか存在しないようです。 (以下原文まま) ①病気・勤務先の倒産なので生活費が足りなくなり、消費者金融から借り入れ、高金利で借金が雪だるま式に増え、多重債務に陥るグループ ②自分の収入以上に浪費したり、ギャンブルなどにお金を注ぎ込んで、生活費に困り消費者金融から借り入れをするグループ ③新たな事業始めようとしたものの、銀行からは資金が借りられず、ノンバンクから事業資金を借り入れ、事業がうまく軌道にのって高い利息も返済していくグループ このロジックでいうと、非事業性資金に限った(③を除く)いわゆる「消費者金融」の顧客は、生活苦か浪費家だけということになります。大手の消費者金融の顧客は優に200万人を超えますから、日本には随分と生活苦と浪費家がいるもんですね。。。大学教授という立場では、まずもって消費者金融のお世話になることはないでしょうから、こういう浮世離れした結論に至ってしまうのでしょうか。普通に考えれば、生活苦と浪費家を相手にした貸金ビジネスが成り立たないことくらいは分かると思いますし、さらにいえばそんな会社が上場できるはずないでしょう。 もちろんこのような人たちも確かに存在するでしょう。しかしあくまで顧客の中心は銀行からは借りられない、かといって公的な資金に頼るほど困窮しているわけでもない低所得者層であり、彼らの一時的な出費をカバーするのが消費者金融であるわけです。旅行、英会話教室、仕事道具の購入、その資金使途は様々です。帰りのタクシー代を銀行のATMで降ろすと手数料がかかるから、一定期間金利のかからない商品を提供する消費者金融から借りる、なんてケースもありますし。誰でも一時的に収入を超える出費があるわけで(国でさえもそうなんですから・・)、それをカバーするためには、債務者の返済能力に応じた調達手段があってしかるべきでしょう。いわば、国債から消費者金融といったところでしょうか。 しかしいずれにしても、業界を根底からくつがえす可能性のある上限金利変更の議論のオピニオンリーダーはこのような方なのです。その人選、そしてこのような論文を許容するメディア、ある種のプロパガンダを感じるのは私だけでしょうか。 2006年 04月 16日
ネット社会が最早当たり前のものになり、知的集約的なソフト・サービス産業におけるコンテンツプロバイダーの重要度は増すばかりですが、その生命線が知的財産にあることは言うまでもありません。そしてそれはそういった産業に限らず、「ものづくり」の世界においても同様です。 世の中模倣商品というのはいくらでもあります。でもここまでするのはいかがなものでしょうか。某林檎社は本当に困ってしまうでしょうね。「ブランド」を築き挙げるには並大抵な企業努力ではだめです。そんな長年の蓄積もこういう行為で一夜にして瓦解してしまうという観点で、非常に卑劣な行為であると個人的には考えます。ちなみにこの商品、i-pocketというそうです。中身はHDDではなく、SDやメモリースティック、メモリースティックデュオなどのメモリーカードをスロットに挿入して使う仕組みだそうです。ちなみにこの商品を作った某国ではこんな兄弟商品もあるようです。 兄弟商品はこちら 2006年 04月 03日
以前「4年周期?~W杯Yearに何かが起こる!?~ 」というエントリーを書きましたが、そんな杞憂は吹っ飛ぶくらい、マーケットは活況を呈しています。昨年投資銀行業界は好決算に沸きました。詳しくはウォールストリート日記さんのエントリーをご参照。その最大の牽引役はM&Aでした。今年も引き続き好調で、第一四半期に投資銀行業界はUSD8.9billion(約1兆円)の手数料を得る観測です。これはこれまでの過去最高である2000年を超えるペースのようです。ちなみにこれは一日145億円の手数料を業界は享受していることとなります。 こういうマーケット環境になってくると、つまりM&A案件が増えれば増えるほど、投資銀行はより効率的且つ高収益が狙える案件を選ぶようになってきます。人的資本は限られてますからね。そうやって投資銀行の売り手市場が形成されていきます。結果として、アドバイザリー手数料率は上昇し、さらなる高収益を呼び込むこととなります。 つまりその逆もあるわけです。 投資銀行のビジネスとしてのボラティリティー(不安定さ)を如実に物語ってますね。 さぁこれでも今年は何かが起こるのでしょうか。 2006年 02月 26日
株式市場を牽引役として、日本経済のモメンタムはとってもpositiveになってきたように思います。心なしかタクシーが金曜日つかまりにくくなっている気もしますし(事実、タクシー乗車率は上昇中という記事もありましたね)、無料の求人雑誌(街で配っているアレです)は一頃に比べると随分厚みを増してきたように思います。 そんな中手に取った東洋経済の特集、「高額消費の爆発」。 なんとも刺激的なタイトルですが、中身も相当刺激的でした。 2005年の国内自動車販売台数は実は前年割れでした。にもかかわらず高級輸入車が売れまくったとのこと。約30%増のマセラティを筆頭に、ポルシェ19%増、BMW16%増、アウディ11%増。百貨店では500万円以上の高級時計、そうブレゲとかパテック、フランクミューラーなどが夏頃から売れ始めた模様(ちなみにこんな高い時計は買えませんが、私自身も相当な時計好き。その話は追々)。不動産でいえば、1億円以上の所謂「億ション」が飛ぶように売れ、10万を超えるオペラのチケットが即完売、100万を超える旅行ツアーが大人気で、フランス料理屋では10万を超えるワインが次々とオーダーされる。 、、とまぁなんとも景気のいい話です。 依然低価格商品へのニーズが衰えていない中、かような高額消費が伸びているというのは確実に所得層の二極化が進行していることの証左でしょう。ではこの流れは、いつぞやのバブルと同じだろうか? 株式市場が、個人投資家のゲーム感覚による株式売買によって相場が形成されているという危うさがある一方で、上の高額消費には一種の「こだわり」が感じられます。 つまり、車でいえばかつては皆がこぞってメルセデスのSクラスや、CLクラスやらを買い求めていたのと比較すると、今回はマセラティにポルシェ。同じ高級車であってもある種個人の「選好」を強く感じます。つまり車は、「お金持ってます!」のアピールの道具では最早ないようです。 バブルか否かの判断には関係ありませんが、日本人が画一的なシンボル(車で言えば「ベンツ」、「BMW」)を追い求めるのではなく、個人の好み、個性というものが出てきた、ということはこれまでにない動きなのかもしれません。 2006年 02月 06日
皆さんはタイトルの「HP 12c」を見て何を思い浮かべますか? 実はこれ、投資銀行を始めとする金融マンの間のベストセラーの金融電卓のモデル名なんです。かつてのHewlett-Packard社のproductで、今でも生産されてます(残念ながら日本での正規版の販売は終了しているようです)。 HP社はこのHP 12c以外にも金融電卓を生産してますが、同業の皆さんはかなりの確率で12cを使ってます。金融電卓としての機能は実に多彩で(まずもって全部は使いこなせません)、基本的なBond利回り計算から、カレンダー計算、ローン計算、はたまた与えられたCFからNPV,IRRなんかも計算できます。またプログラム作成して、走らせることもできます(すいません、できるらしいです。私はやったことありません)。もっとも最近は目の前にPCがあればその機能のすべてがExcelでカバーできてしまうわけですが、それでもなおこの12cが愛されているのは次の理由からでしょう。 1)デザイン なんてことないデザインなんですが、両手に持ったときの感じと、キーを押すときの感覚がなんとも心地よいのです(私だけ!?) 2)独特の入力方法 この電卓、実は普通の電卓と入力の仕方が違います。 なにやら「逆ポーランド方式」というらしいのですが、1+1=2を計算させるのに普通の電卓であれば、この記号通りに打ち込みますが、HP12C では違います。 「1 ENTER 1 +」 と入力します。なんだかよく分からないかもしれませんが、「=」がないんですね。感覚的には入力が日本語通りとなります。つまり「1に1を足す」と入力するような感じですね。最初はとっつきにくいですが、慣れてしまうと普通の電卓が煩わしくなります。というのもこの入力方法だと、メモリーとか〔〕とかが不要になるんです。 例えば、「1 + 2 × 3」の場合、普通の電卓ですと、「2×3+1」と読み替えて計算するか、括弧キーを使って「1+(2×3)」と計算することになりますね。 12cの場合簡単です。「1 [Enter] 2 [Enter] 3 × +」。感覚的には、「1に対して2と3を掛けあわせたものを足す」といった感じです。 機会があれば、一度お試しあれ。 2006年 02月 05日
じゃぁネットで、、、というのはかなり安易な話ですが、確かにネット環境につながれたPCさえあれば、いつでも24時間買い物ができるというのは、やはり画期的であると言わざるをえません。とはいえ洋服のように、PC上の写真と、実際に手にとってみた印象に違いがあるであろう商品を買うのはまだ個人的には抵抗あります。他方書籍・CDなんかはどこで買ってもいっしょですから、ついついネットで買ってしまいますね。そうです、私はAmazonの重度のユーザーです。 そんなAmazonについてちょっと調べてみました。つい昨日発表された05年の売上はなんとUSD8.4billionで、日本円にするとほぼ1兆円。すごい。日本の百貨店と比べると、売上規模でいえば伊勢丹、三越を軽く凌ぎ、高島屋とほぼ肩を並べる規模です。ちなみにクリスマス商戦のピーク時のオーダー件数は、1億8千万件。実に1秒間に40件近くのオーダーがあったことになります。 Amazonは書籍のイメージが強いですが、本国アメリカのAmazon.comは、PC・家電・家具・衣料品・玩具・食品など32カテゴリーの商品を取り揃えてます。もはや「世界最大の書店」という形容詞は適切ではないようですね。 しかし、モノをネットで売る、という単純なビジネスモデルで、ここまでの企業になるわけはありません。他社と差別化できる何かがあるはずですね。 真っ先に思いつくのは、「おすすめ」機能。Amazonに馴染みのある方ならお分かりでしょうけど、ユーザーの購入データ、(閲覧データもかな?)に基づきAmazonがその人の好みを分析、それにマッチする商品をトップページに表示します。究極のダイレクト・マーケティングですね。 また実際の書店に行くときというのは、あらかじめ買う本が決まっている場合もありますが、漠然と特定のテーマに関連する書籍を探しにいくこともあります。例えば「新会社法」に関する本を、、といった具合にです。実際に書店に行けば、「法律関係」のコーナーに行き、新会社法に関する書籍を複数見つけることなります。ただしそこに存在するのは、「存在」する本だけです。つまり在庫切れの書籍についてその存在すら分かりません。そんな一連のプロセスもAmazonでは「新会社法」で検索してしまえば、その作業は完了します。在庫の有無にかかわりなく、その書籍群を「売れている順番」、「新しい順番」等で並び替えることもできます。そして、購入する品が決まってクリックすると、さらにそれまでにその商品を購入した人がそれ以外にどのような商品を買ったり、興味を持っているかなどを知らせます。これで買ってしまうこともままあります。間違いなくこの機能が客の購入単価を上げていることでしょう。また規模が大きくなればなるほど、消費者の行動(閲覧・購入)パターンに関するデータが普遍化され、その価値は増大していくことでしょう。そしてそのようなデータは、商品を卸すサイドからすれば、喉から手が出るほど欲しい情報のはずですよね(使いこなせる企業がどれほどあるのか甚だ疑問ですが・・)。ネットビジネスはどこかの会社ではないですが、虚業的な側面が拭いきれませんが、Amazonに関しては、限りなく実体のあるネット企業であるといえます。さらに言えば単なる「店舗を持たない小売業」というよりも、「恐ろしく効率的な小売業」といった感じでしょうか。 しかしこれだけeasyに本は買えますが、本を読む「時間」はどこにも売ってませんね。。 < 前のページ次のページ >
|
アバウト
カテゴリ
以前の記事
2008年 08月
2008年 03月 2008年 01月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 09月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 お気に入りブログ
最新のコメント
ライフログ
最新のトラックバック
検索
おすすめキーワード(PR)
ファン
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||