投資銀行家への道

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カテゴリ:business( 29 )


2005年 10月 03日

事業の信託

10月2日(日)の日経新聞トップ記事は「事業の信託 可能に」という記事だった。

その内容は、現在検討が重ねられている信託法法改正案の中で、これまで「財産」に限られていた信託の対象を「債務」にまで広げる案が検討されているという。
これにより企業が一部の事業を他社に信託して運営を委ねる「事業信託」の仕組みが可能となるのこと。


私の勉強不足なのかもしれないが、この「事業信託」なるもの、何か先進的なことなんだろうか。新聞に記述されている具体例としては、

「医薬品等の多額費用がかかり、且つリスキーなビジネスについて、当該事業を負債ごと「信託」し、そのリスクを表象した受益証券を個人投資家等に販売して資金を調達。当該事業が失敗しても本体(おそらく委託者ということだろう)には損失が及ばない。

→当該事業の損失が本体に及ばないとあるが、であれば普通に考えればupsideも享受できないはず。upsideは切り離した張本人が享受し、downsideは投資家がとるなんてことはありえないからだ。ともすれば委託者は切り離した事業とは経済的にリモートな関係になるという観点において、当該事業を分割するなり、営業譲渡するなりして売却することと何が違うのだろうか。そもそも売れないような事業であるのかもしれないが(買い手がつかないという意)、「信託」という箱をかませることで投資家がつくようなものでも決してない。


「不振の事業部門の再生も他社に委託しやすくなる。電機メーカーが生産部門の一部をデジタル家電に強いメーカーに丸ごと信託し、相手先の技術などを利用した新製品の生産拠点にすることなどが想定される。」

→??? 意味不明だ。経営の放棄?それはともかく、技術提携、もしくは部門売却で済む話だし、信託の利用メリットはないように思える。さらにいえば優良企業が不振事業を切り離す際、そこに道連れとなる債権者はたまったものではない。
(会社分割と同じ議論ではあるが)


実際の法制審議会の試案を見ずに書いているので、正しく理解していない可能性が高い。本当はもっと真っ当な議論なんであろう。米国のように、比較的簡易的な手続きでセットアップでき、税務的に恩恵が受けられる(原則パススルー課税)ようなものを目指しているのであれば納得。ただいずれにしても開示上の問題、会計の取り扱いなど課題は山積みだろう。

証券化の器として、はたまた映画製作、油田開発などの複数stakeholderがjointで投資する、且つ有期限の事業などには有用であろう。こういった事例ならまだ理解できるのだが。
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by flautebanker | 2005-10-03 22:43 | business
2005年 09月 26日

ファイナンスリースとバランスシート

先日の日経新聞においてファイナンスリース取引のオフバランス計上に係わる例外規定が廃止されるという記事があった。これは長年リース事業協会と企業会計基準委員会が対立をしている論点であり、果たして報道通り決着するかどうかは依然不透明ではあるものの、中長期的には委員会の目指す方向にて合意する見通しとなっている。
ファイナンスリースとは、
1)中途解約禁止
2)フルペイアウト
(リース資産物件の取得費用のほぼ全額をリース料として期間中レッシーが支払う)
を満たすリース取引を指す。要は中途解約が禁止されていることから、リース料の支払い行為はほぼ、リース資産購入代金にかかる借り入れと経済効果としては酷似している。

しかしここ日本においては所有権移転外リース(つまりリース資産の所有権はリース会社に帰属する)の例外取引として取り扱われることが多い。これにより当該リース取引は売買取引ではなく(所有権が移転していないため)賃貸借取引とされるため、レッシー(借り手)はリース物件を資産計上せず、オフバランス処理をし、当該リース取引内容を注記で開示する

しかしこのような例外規定が存在するのは世界を見渡しても日本だけであり、米国においては当然かようなリース取引は金融取引とされ(つまりリース物件は売買処理される=資産の所有権はレッシーへ移転する)、リース資産は(レッシーにおいて)資産計上される。なおリース料の支払いのうち利払い相当額は支払利息として処理される。

従ってこの例外規定が廃止されることにより、表面上の総資産が突如として増大する企業群が存在する。言うまでもなくファイナンスリースを多用している装置産業に他ならない。
日経新聞によれば、資産計上していないリース残高の多い企業として以下の企業を列挙している。金額は05年3月期のリース物件の期末残高相当額である。

JAL      3,889億円
ソフトバンク 2,040億円
ANA     1,370億円
NTTデータ  641億円
等々

前述の通り、この論点は長らくリース業界と企業会計基準委員会との間で議論されており、少し乱暴な整理をすると、本オフバランス処理のメリットを失ったときに、リースへの需要が激減すると主張する協会に対して、国際基準に平仄を合わせ、会計基準のグローバル化を目指す委員会が対立しているという構図だ。

しかしみなさんもご存知通り、いまはどのアナリストもこういった実質負債のようなリース取引についてその企業分析において負債性の取引としてみており、さらに格付機関もオンバランスベースにて格付を付与している(証券化におけるオフバランスも同様の議論だ)。

つまり本質的には金融取引であるファイナンスリースについて、本当にオフバランスされているものとして分析するプロフェッショナルはもはや存在しない、ということは広く浸透してきているように思われる。そのような背景があってか、リース協会は以前のように強行に反発していないようにもみえる(これはあまり根拠がないので、業界の方みていらっしゃったらごめんなさい)。

いずれにしても個人的には、これにより一段と会計基準の透明性が増し、そのグローバル化が進むことで日本投資の一懸念材料がなくなり、株価へのポジティブな影響も予想されることから総論としては歓迎すべきことだと思う。
(もちろんリース業界にとってはネガティブなのかもしれないが)
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by flautebanker | 2005-09-26 23:52 | business
2005年 09月 23日

原油高 -- 何故?

e0040531_0102733.jpgそれにしても最近の原油高には目を見張るものがある。この分野については私はまったくの素人だが、ハイオクがリッター140円を超えるような状況で一金融マンとしてそのrationaleについてno ideaというのも情けない話なので、色々考えたみた。


当然物の値段には、ファンダメンタルズと需給の要素によって成り立っていると思うのだが、今回の原油高の背景にあるのは一体なんなんだろうか。ここ最近のハリケーンによる石油製品の供給不安が短期的な需給要因だとすれば(環境問題を受けた、ここ最近のタンカー製造への規制も結果として阻害要因か? どうも相当タンカーが不足している模様)、ここ数ヶ月に及ぶ高止まりの背後には何らかのファンダメンタルズが作用しているに違いない。

となれば考えつくのは石油需要国であると米国と中国の動向だろうか。確かに著しい発展をみせる中国では車がバンバン売れているようだし(これがバブルかどうかはさておき)、米国においても年初来40%近くガソリン価格が上昇しているにも拘わらずガソリンの需要に衰えはないようだ。現に米国での車の売れ筋は依然としてSUVに代表される燃費の悪い車と聞く。もともと日本と比較してガソリンが安い米国ではあるが、そんな強気な消費動向の背景にあるのが住宅バブルであることに間違いはないだろう。資産効果が続く限り、需要の価格弾力性は低いのだろう。

しかし、どうにもこのドラスティックな原油高を説明するにはいささか説得力が薄いような気がする。特に70年代の原油高のように生産国による恣意的な戦略要素がないだけに、単なる需要が堅調だからというだけでは50%近い原油高の要因としては正しくない気がする。

となるとやはり世界的な資金超過による投機マネーによるものだろうか。確かに世界的な株式のボラテリティの低下によるHedge Fundの利回り急低下、資金が行き場を失っているのは間違いない。となれば足の早いマネーのこと、一度売りとなれば、戻りは早いのかもしれない。しかしいくつかの投資銀行の予想を見ると、この原油高は来年も続くという予想が大半だ。ということは、世界的な資金のダブつきが短期的に調整される要素はなく、且つ堅調な需要が下支えもあることから、しばらくこの原油高は続くというこなんでしょうかね。

皆さんのご意見を伺いたいものです。
それにしてもガソリンを満タンにしたら8000円を近くというのはちょっとブルーです。本気でハイブリッド車に興味が・・・・。
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by flautebanker | 2005-09-23 23:19 | business
2005年 09月 14日

真打登場

ようやく発表されました。KKR日本進出です。Balckstoneもムンバイにオフィスを出したり、Permiraも日本でスタートしました。東京も含めたアジアのバイアウト市場の夜明けでしょうか。Turnaround系のディールが一巡して、straightforwardなbuyout案件の波が来るという読みなんでしょう。さぁどうなるか。

(Press Releaseより)
KKR Announces Plans to Open Offices in Hong Kong and Tokyo

detail
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by flautebanker | 2005-09-14 23:53 | business
2005年 08月 22日

コンテンツ・ファイナンス

8月18日の日経金融の1面は、「コンテンツ金融 多彩に」と題して、昨今の映画・アニメといったコンテンツビジネスをとりまく様々なファイナンス手法について紹介している。
最近では、信託法改正であったり、新会社法に基づく有限責任事業組合(所謂日本版LP)等、諸制度面の整備が進み、これを利用した様々な資金調達手法が登場、13兆とも言われるコンテンツビジネスの拡大を後押しする、といった内容の記事だ。

確かにそうと言えなくもないものの、日本のこの分野における発達度は、米国のその成熟度と比較すると、恐ろしく劣後しているのが実情だ。色々な切り口のある金融の中でも、この分野の日米の差は本当に大きいと思う。米国がいかに発達しているかの説明はさておき、とにかくこの記事を読んで過去に苦労して仕上げたディールについて記憶が蘇ってきた(そんなに昔ではないんですけどね)。

私が携わった案件は2件、とある著名ゲーム作品の製作資金をファンド(本件では公募投信の形態であった)で調達する案件、そしてもう一つは、とある会社の保有する映画(日本人なら誰でも知っている映画)の「著作権」の一部を裏付けにSPC(特別目的会社)を使って資金調達をしたものだ。
これらの案件をクローズする過程で直面した問題は、大まかにいって(細かく書いていくと本当に一冊の本になります・・・)、

①コンテンツビジネスの規模の小ささ
②縦割り行政からくる法制度間の矛盾
③税務リスク


といったところか。

①については言うまでもないかもしれない。メジャースタジオの製作するハリウッド映画の製作費と日本のそれと比較すると、、、下手すると”0”が二個違う。当然それに付随するファイナンスの規模もそれだけ変わってくるわけであって、ファイナンサーの立場から言えば、高収益なビジネスであるとは決していえない。しかも前例のほとんどない分野であるから通常の案件よりも手間がかかる。本来外資系の投資銀行等は-他の分野でもそうであったように-発達した米国のマーケットプラクティスを日本に移植していくしていく立場にあるのであろう(もちろん法制度、資本市場の成熟度などベースがまったく異なる現状、簡単には移植できないのは明白だが)。しかし残念ながら求められる収益に対して、このマーケットは十分な見返りがない。よって市場は洗練されないまま、かつコンテンツは格安で外国へ流出し、、、まったくをもって悪循環であると思う。

②も切実な問題だと思う。たとえば上記の案件では「資産の流動化に関する法律」(所謂「SPC法」)著作権法が非常に重要な法律であったのでが、例えば(著作権法に基づく)著作権を、(SPC法に基づく)SPCに譲渡する、という行為だけでも数々の法律上の不備があった。細かくは書かないが、両方の法律条文を付き合わせて読んだ人はいなかったのではないか?と思えるくらいリンクしていなかったのだ。言うまでもなく、SPC法は金融庁、著作権法は文化庁の管轄だ。

③については、込み入ったストラクチャードファイナンスをやったことのある人なら、コンテンツに・ファイナンスに限らず、様々な局面で直面したことのある問題であると思う。ここであえてスポットライトを当てたのは、このコンテンツファイナンスという分野は前にも書いたとおり、前例がほとんど存在しない分野であることから、過去の実例の積み上げで得たある種「既成事実」みたいなものが存在しない。こういった場合、これまではこのように処理してきて、一度も当局から指摘されたことがないから、、、、という逃げ道がないのだ。一方で皆さんご存知の通り、税務当局からは、その解釈について外国と違い事前に「お墨付き」をもらえないので、ある意味見切り発車の状態で案件を進めざるをえなくなるのだ。繊細なストラクチャリングに基づいて組成される案件にとっては、事後的に当局がちょっと考え方・解釈を変えるだけで、そのストラクチャーが根本から崩されてしまうことがある、というのは致命的なのだ。

上記以外にも、例えば知的所有権である特許権を一つ譲渡するだけでも結構なコストがかかったりする。これによってグループ会社各社に散らばっている特許を新たに設立した特許管理子会社に集約する、といったような戦略を断念した会社は何社もある。
経済産業省を旗振りに次世代の日本の最大の輸出品として知的財産がクローズアップされているものの、そのさらなる発展には、数々の諸制度面の後押しが必要であると思う。

とまぁ不満たらたらになってしまったのだが、少なくとも私が携わった案件については、クライアントはもとより各省庁の現場の方々の真摯かつ多大なご協力があって、クローズすることができたことを最後に付け加えておく。
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by flautebanker | 2005-08-22 00:16 | business
2005年 08月 11日

バイアウト市場の更なる拡大はありえるのか

米国でのバイアウト市場は相変わらずの活況だ。さすがに今年はある程度減速すると個人的には思っていたのだが、とんでもない。大型ファンドは次々ととんでもない規模のファンドをレイズし、その莫大な資金を元手に、大型のバイアウト案件をものにしている(Sungardの買収案件約USD11.3billion!ニーマンマーカス買収5.1billionMGM買収2.9billion等々)。
とはいえさすがに投資資金はそれでも余剰で、某巨大ファンドは主要投資銀行に大型案件を持ってくるように大号令をかけたとか、かけないとか。

他方米国に次ぐ経済規模を誇る日本ではどうか。今日の日経の記事でも、今後大型ファンドが上陸、、としているものの、正直まったくそのような雰囲気ではない。ちなみにちょっと前のFTの記事では、日本を除くアジアのbuyout市場の飽和状態を報じていた。これはアジア通貨危機に端を発した数々のturn around案件にて驚愕すべきリターンを挙げることに成功した投資ファンドに対して、世界的なcapital surplusの環境もあいまって、巨額の資金流入が相次ぎファンドが大型化した。他方これに見合う案件フローは供給されず、ファンドは苦労している、、、といった内容だ。だが足元の日本の案件フローの少なさはこの比ではない。

これは何故だろうか、どうにも理解できない。もちろん理由は一つではないだろう。M&A関連の法整備の未熟さ、株主軽視の風土、外国資本への漠然とした恐れ、「買収」という言葉へのイメージの悪さ、しかしどれも一定の説得性はあるものの、本邦市場がここまで欧米諸国に対し見劣りする理由としての決定打に欠ける。是非みなさんの意見を伺いたいものだ。
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by flautebanker | 2005-08-11 01:17 | business
2005年 08月 08日

野村証券が不良債権ビジネスに参入

これには驚いた。あの野村証券が不良債権ビジネスに参入という記事。思えば97年にたしか三菱が初のバルクセールを実施してから、もう8年も経つこの時期に。かつて野村証券は外資系が不良債権で強烈な収益を挙げていた頃、かたくなにこの事業への参入を拒んでいたはずなのに。多少このビジネスに携わっていたものとして驚きを隠しえない。とはいえ報道されている出資額や形態を見る限り「本格参入」というには程遠いですが。いずれにしても従来の不良債権のビジネスはマーケット的に飽和状態にあり、ある意味終焉を迎えつつある中でその軸足は地道な再生ビジネスに移行していっているという認識です。そんな環境下での参入、でもきっとあの「野村」だから何かあるのかもしれません。そう思わせる会社でもあります。
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by flautebanker | 2005-08-08 02:34 | business
2005年 08月 06日

信用スプレッド~非効率的市場?~

みずほと三菱東京Gの劣後債のスプレッドが逆転した(みずほの方がタイトでプライシング)されたという記事があった。メガバンクの優勝劣敗の動向について語る気はないものの、信用スプレッドで思い出した。
何年か前に依然としてメガバンクが不良債権の重しに苦慮している頃、CDS市場でみずほのデフォルト・プロテクション(言ってみれば保険みたいなものです)のプレミアム(要は保険料みたいなものです)が3桁台で推移していた時期がありました。一般的な5年だとすれば、換言すればCDSの投資家は5年間のみずほの倒産リスクに対して1%を大幅に超えるプレミアム(保険料)要求していたことになる。これはまぁ当時の状況を考えればもっともな話であったわけです。ん?でもちょっと冷静に考えてみると、ものすごくおかしな話ともなります。当時みずほの倒産リスクをとっていたのは何もCDS市場におけるプロの投資家だけではありません。
そう、それは預金者です。厳密にいえば、当時はペイオフによって銀行預金は全額政府保障でしたから、ある種日本国のソブリンリスクであったわけですが(つまり金融で言うところの安全資産)、当時の1千万円を超える、「5年定期」は満期時にはペイオフ解禁が予定されていたことから、みずほの倒産リスクをとっている行為にかなり近いことになります。
(つまり満期時には政府は守ってくれない)

ところが、その定期預金の利率は確か0.3-4%くらいであったように思います。つまりほとんど同じリスクでありながら*、CDSの投資家は1%を大きく超えるリターンを得られる一方で、5年定期の預金者はATMの利用手数料で吹っ飛んでしまうような利息しかもらえなかったわけです(すいません、表現が民衆を煽るような表現を好むマスコミのようで。。。)。

いかに市場が非効率であるかを垣間見た瞬間でした。

*もちろんCDSにおけるdefalut eventの定義と預金契約における期限の利益喪失事項には差異がありますし、金額規模や、実務的に解約可能な定期預金、と色々違いはあるわけですが、それでも1%前後の差というのはやはりおかしな状況であったといわざるを得ません。
さらにいえば、預金は譲渡不可、つまり流動性がないわけですから比較的流動性のあるCDSとの差は数字以上にあることになります。
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by flautebanker | 2005-08-06 22:56 | business
2005年 08月 04日

アトキンズ社破綻~ローン市場~

1日でしたでしょうか、あの炭水化物の摂取を極端におさえるダイエット方式で話題を呼んだ米アトキンズ・ニュートリショナルズ社が破綻したとのこと。
そのダイエット手法について語れるほどの知識はまったくありませんが、(アメリカ人の私のbossは、あんなに自然の原理に反したものはないと痛烈に批判してましたが)この会社、何年か前にUSD300milくらいのSenior Loan Facilityをローンチしており、ここ1年くらいはセカンダリーのプライスが乱高下していて話題になってました。いずれにしてもlevaraged loanの久しぶりの大型の(でもないですが)defaultです。
もちろんマーケットに与える影響はそんなに大きくないとは思います(ある意味折込済みであったと思われるので)。

ローンの世界では、比較的こういったassetを持たない、まさにcash flowに依拠した銘柄というのは当然チャレンジングな案件となるわけですが、かような銘柄であってもdefault前のこのような時期においても額面の60%台で頻繁に売買されてましたので、改めて米国のローンマーケットの懐の深さを実感します。ここ日本においてもシンジケート・ローンのマーケットの拡大ペースには目を見張るものがありますが、それも基本的にはこれまでのバイラテラルローンのシンジケート・ローンへの切り替えが主であり、アトキンズ社のようなハイイールド銘柄、所謂Leveraged Financeの世界はまだまだこれからといった感じです。しかしここ最近の大型のLBOにおけるファイナンス案件に代表されるleveraged financeの分野は、今後間違いなく成長する分野でもあるでしょう。

上記のアトキンズ社でもローンチされていた2nd lien structureであったり、PIK structureであったり、まだ日本においても未導入の技術もあります。日本を除くアジアでさえも先行しているハイイールド市場、ここ日本においてどのような成長していくのか、非常に楽しみです。
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by flautebanker | 2005-08-04 01:17 | business