投資銀行家への道

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2005年 08月 11日

バイアウト市場の更なる拡大はありえるのか

米国でのバイアウト市場は相変わらずの活況だ。さすがに今年はある程度減速すると個人的には思っていたのだが、とんでもない。大型ファンドは次々ととんでもない規模のファンドをレイズし、その莫大な資金を元手に、大型のバイアウト案件をものにしている(Sungardの買収案件約USD11.3billion!ニーマンマーカス買収5.1billionMGM買収2.9billion等々)。
とはいえさすがに投資資金はそれでも余剰で、某巨大ファンドは主要投資銀行に大型案件を持ってくるように大号令をかけたとか、かけないとか。

他方米国に次ぐ経済規模を誇る日本ではどうか。今日の日経の記事でも、今後大型ファンドが上陸、、としているものの、正直まったくそのような雰囲気ではない。ちなみにちょっと前のFTの記事では、日本を除くアジアのbuyout市場の飽和状態を報じていた。これはアジア通貨危機に端を発した数々のturn around案件にて驚愕すべきリターンを挙げることに成功した投資ファンドに対して、世界的なcapital surplusの環境もあいまって、巨額の資金流入が相次ぎファンドが大型化した。他方これに見合う案件フローは供給されず、ファンドは苦労している、、、といった内容だ。だが足元の日本の案件フローの少なさはこの比ではない。

これは何故だろうか、どうにも理解できない。もちろん理由は一つではないだろう。M&A関連の法整備の未熟さ、株主軽視の風土、外国資本への漠然とした恐れ、「買収」という言葉へのイメージの悪さ、しかしどれも一定の説得性はあるものの、本邦市場がここまで欧米諸国に対し見劣りする理由としての決定打に欠ける。是非みなさんの意見を伺いたいものだ。
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by flautebanker | 2005-08-11 01:17 | business
2005年 08月 10日

気になるもの①~エムズシステムの「波動スピーカー」

突然だが、私は結構「モノ」にこだわるほうだ。といってもなかなか買う時間もなかったりして、家がモノで溢れているわけではないのですが。今いくつか気になっているモノがある。そのうちの一つがこのスピーカー。私自身、音楽をやっていることもあり、音に対しては結構拘ってしまう。このスピーカーは通常イメージされる左右一組ではなく、この写真にあるとおり「一つ」だけで構成されているらしい。なにやら「波動スピーカー」と言うらしく、これ一つで部屋全体にライブ感溢れる音響が広がるとのこと。しかもこの独特なデザインで、省スペース。これは欲しい。とはいえ、音を聴かずに買うわけにもいかず、悶々としているところです。どなたかお持ちの方はいらっしゃいませんかね??
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by flautebanker | 2005-08-10 23:18 | mono/物欲
2005年 08月 08日

野村証券が不良債権ビジネスに参入

これには驚いた。あの野村証券が不良債権ビジネスに参入という記事。思えば97年にたしか三菱が初のバルクセールを実施してから、もう8年も経つこの時期に。かつて野村証券は外資系が不良債権で強烈な収益を挙げていた頃、かたくなにこの事業への参入を拒んでいたはずなのに。多少このビジネスに携わっていたものとして驚きを隠しえない。とはいえ報道されている出資額や形態を見る限り「本格参入」というには程遠いですが。いずれにしても従来の不良債権のビジネスはマーケット的に飽和状態にあり、ある意味終焉を迎えつつある中でその軸足は地道な再生ビジネスに移行していっているという認識です。そんな環境下での参入、でもきっとあの「野村」だから何かあるのかもしれません。そう思わせる会社でもあります。
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by flautebanker | 2005-08-08 02:34 | business
2005年 08月 08日

美容師という仕事

最近美容師の人と話をする機会があった。これまで色々な職業の人に出会ったが、美容師というのは当然髪を切ってもらうだけの接点しなかったので、そこで聞いた話は本当に新鮮。何よりもその勤務形態。私の行く店も当然火曜が休みで、彼女は原則火曜のみの週休1日(確か月に一回くらい火曜以外休みがとれると言っていたかな)。今時珍しいですよね。もっとも店によっても勤務形態は違うんでしょうけど、週休1日制は割と一般的のようです。しかも朝は普通に9時からで夜は7-8時くらいまで。その間客が途切れなければずっと立ちっぱなしだし、下手をするとランチすらとれない。店を閉めた後も、後輩を教えたりと結構帰るのは遅いみたいです。
かなりの重労働ですよね。しかもノルマもある。それでいてものすごくいい給料をもらっているかといえば、、、正直「え?」という水準のようです(これもまた人によって違うんでしょうけど。カリスマ美容師とかもいるわけだし)。

我々投資銀行の仕事も相当に過酷だと思いますが、まぁそれなりの収入も得ているもの事実。美容師という仕事、これは好きでないとやってられない仕事だなぁと。でも一方でこの仕事、人に喜び・幸せを与える仕事でもあるなと。我々がどんなメガディールをクローズして、金を儲けたとしても、なかなかミクロレベルで人を幸せにすることってないですよね。美容師さんはそれができる。それはある意味うらやましい部分でもありますね。このお話した美容師さんも仕事に誇りをもっているとても素敵な美容師さんでした。
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by flautebanker | 2005-08-08 01:57 | diary
2005年 08月 06日

信用スプレッド~非効率的市場?~

みずほと三菱東京Gの劣後債のスプレッドが逆転した(みずほの方がタイトでプライシング)されたという記事があった。メガバンクの優勝劣敗の動向について語る気はないものの、信用スプレッドで思い出した。
何年か前に依然としてメガバンクが不良債権の重しに苦慮している頃、CDS市場でみずほのデフォルト・プロテクション(言ってみれば保険みたいなものです)のプレミアム(要は保険料みたいなものです)が3桁台で推移していた時期がありました。一般的な5年だとすれば、換言すればCDSの投資家は5年間のみずほの倒産リスクに対して1%を大幅に超えるプレミアム(保険料)要求していたことになる。これはまぁ当時の状況を考えればもっともな話であったわけです。ん?でもちょっと冷静に考えてみると、ものすごくおかしな話ともなります。当時みずほの倒産リスクをとっていたのは何もCDS市場におけるプロの投資家だけではありません。
そう、それは預金者です。厳密にいえば、当時はペイオフによって銀行預金は全額政府保障でしたから、ある種日本国のソブリンリスクであったわけですが(つまり金融で言うところの安全資産)、当時の1千万円を超える、「5年定期」は満期時にはペイオフ解禁が予定されていたことから、みずほの倒産リスクをとっている行為にかなり近いことになります。
(つまり満期時には政府は守ってくれない)

ところが、その定期預金の利率は確か0.3-4%くらいであったように思います。つまりほとんど同じリスクでありながら*、CDSの投資家は1%を大きく超えるリターンを得られる一方で、5年定期の預金者はATMの利用手数料で吹っ飛んでしまうような利息しかもらえなかったわけです(すいません、表現が民衆を煽るような表現を好むマスコミのようで。。。)。

いかに市場が非効率であるかを垣間見た瞬間でした。

*もちろんCDSにおけるdefalut eventの定義と預金契約における期限の利益喪失事項には差異がありますし、金額規模や、実務的に解約可能な定期預金、と色々違いはあるわけですが、それでも1%前後の差というのはやはりおかしな状況であったといわざるを得ません。
さらにいえば、預金は譲渡不可、つまり流動性がないわけですから比較的流動性のあるCDSとの差は数字以上にあることになります。
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by flautebanker | 2005-08-06 22:56 | business
2005年 08月 06日

8月5日(金)

先日APとったインドの方とミーテイング。APをとるときのあまりのコミュニケーション・ブレイクダウンぶりに危険を察した私は、同僚のアメリカ人Mを引き込む。これが大正解で、私の聞き取り度は半分以下。だってあまりの早口なんで、、、とはいえ自分の英語能力の低さにちょっとショック。しかし、さすがネイティブは違うねーと思っていたものの、Mもやはり苦労したらしく、6-7割した聞き取れなかったと聞き、ちょっと安心?

夜はグランドハイアットのCHINAROOMへ。今日はbossからもらったチケットがあったのでただ飯!とはいえ、ちょっと私には味が濃すぎるかも。パートナーもそういってました。やはり中華は桃花林がベストかな。
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by flautebanker | 2005-08-06 10:21 | diary
2005年 08月 04日

アトキンズ社破綻~ローン市場~

1日でしたでしょうか、あの炭水化物の摂取を極端におさえるダイエット方式で話題を呼んだ米アトキンズ・ニュートリショナルズ社が破綻したとのこと。
そのダイエット手法について語れるほどの知識はまったくありませんが、(アメリカ人の私のbossは、あんなに自然の原理に反したものはないと痛烈に批判してましたが)この会社、何年か前にUSD300milくらいのSenior Loan Facilityをローンチしており、ここ1年くらいはセカンダリーのプライスが乱高下していて話題になってました。いずれにしてもlevaraged loanの久しぶりの大型の(でもないですが)defaultです。
もちろんマーケットに与える影響はそんなに大きくないとは思います(ある意味折込済みであったと思われるので)。

ローンの世界では、比較的こういったassetを持たない、まさにcash flowに依拠した銘柄というのは当然チャレンジングな案件となるわけですが、かような銘柄であってもdefault前のこのような時期においても額面の60%台で頻繁に売買されてましたので、改めて米国のローンマーケットの懐の深さを実感します。ここ日本においてもシンジケート・ローンのマーケットの拡大ペースには目を見張るものがありますが、それも基本的にはこれまでのバイラテラルローンのシンジケート・ローンへの切り替えが主であり、アトキンズ社のようなハイイールド銘柄、所謂Leveraged Financeの世界はまだまだこれからといった感じです。しかしここ最近の大型のLBOにおけるファイナンス案件に代表されるleveraged financeの分野は、今後間違いなく成長する分野でもあるでしょう。

上記のアトキンズ社でもローンチされていた2nd lien structureであったり、PIK structureであったり、まだ日本においても未導入の技術もあります。日本を除くアジアでさえも先行しているハイイールド市場、ここ日本においてどのような成長していくのか、非常に楽しみです。
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by flautebanker | 2005-08-04 01:17 | business
2005年 08月 03日

8月3日(水)

今日は珍しく体調が悪く(確かに昨晩から悪寒が)、出勤は断念。たまにはゆっくり休もうと思ったものの、voice mailに何件かメッセージが。何件か架電、その中でとあるPEファンドの人から有益な情報。これは面白いことになりそうだ。

夜だいぶ体調も良くなり、友人とディナー。何年かぶりに広尾の「甚六」へ。味は、、、、まぁお好み焼きですから。時間も早かったので芸能人はいませんでしたね。
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by flautebanker | 2005-08-03 23:35 | diary
2005年 08月 02日

8月2日(火)

4月に大きな(1000億超!)のディールをクローズしてからというものの、ずっと気が抜けてしまっている。
色々案件の話はあるものの、なかなか前に進まずフラストレーションの日々。

そんな中、同業の人とランチ。
不動産関連の人ですが、これだけ厳しい競争の中で儲かっているようですごい。
私も様々な業務を経験したものの、不動産は未知の世界。
話を聞くのは非常に刺激的。と同時に自分には無理だなと再確認。
蛇の道は何とかですね。

今日は投資家の裾野を広げようと、各社へコールドコール。
(ちなみに私はセールスではありません)
その中でインドの方とお話したのだが、彼の英語は本当に聞き取りにくい。
それなりに英語の出来るほうだと思っているものの、本当に何を言っているのか理解できずにとりあえずアポ設定。
と、人のせいにしているものの、やはり私の英語能力の至らないところなんでしょう。

今日同じ投資銀行部門のアソシエイトの女性が辞めるとのこと。
彼女はかつて同じ部署だったということもあり、非常に親しかったのですが。。。
それに彼女は女性としても魅力的で、且つ能力も高かっただけに、本当に残念。
新しい職場でもがんばって欲しいものです。

さて明日は何しようか。
ディール中はともかく、こういうマーケティング期間中はセルフディシプリンが求められますね。
一番苦手な部分でもありますが。。。
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by flautebanker | 2005-08-02 23:18 | diary
2005年 08月 02日

投資銀行について思うこと~投資銀行って?~

一般的に投資銀行という言葉は知られているようで、実はその実態を知る人は少ないし、かくいう自分も何が「投資銀行」なのかはよく分かっていないのかもしれない。
それにしても自分が働いている業界の何たるかを知らないというのもいかがなものか。。。

一般的には株式、債券の引き受けを主業務とし、それに付随する企業の財務に関するアドバイスを行う、ということなんでしょうね。これをプライマリー業務とすれば、セカンダリー、いわゆる流通市場関連業務もある。

でも正直これだけで食っていける時代ではないですよね。
扱う商品もこれまでの債券、株式に留まらず、ハイブリッド型のプロダクト(今、欧州では大流行中で、投資銀行の大きな収益源になってます)や、いわゆる商品市場関連(すごいですよね、小麦とかトウモロコシを買ったり売ったりしてるんですもん)、そして日本でもお馴染みのプリンシパル投資業務。要は手金の投資。
一般的にはこっちの方が「投資」銀行っぽいんでしょうね。
対象は不良債権、不動産に始まり、最近は会社、事業等。もうなんでもありです。

よく投資銀行は斜陽産業だといわれます。
その根拠は、これまでは資本市場へのアクセスを既得権益とし、寡占マーケットの中で、超過利益を享受していたに過ぎず、今後は債券取引の電子化だったり、いわゆる仲介業者-intermediary agent-は淘汰されていく、といった感じでしょうか。

そうかな、とも思えなくもないのですが、金融はやはり人材。
もちろんマーケット情勢、規制緩和、色々外部環境の変化はあるんでしょうけど、それに対応していけるだけの、知恵と行動力があるかでしょう。それは偏に優秀な人材がいるかどうかです。
一時期「商社冬の時代」とかなんとか、商社が淘汰される業種の急先鋒みたいな論調で語られる時期がありました。でも結果は、、見事に復活しています。
もちろん原油高とか一部追い風もあるんでしょうけど、大胆なリストラ、事業の再検証、ありとあらゆる手立てをとことんやり尽くした商社は、まさに敵なしといった状況です。その手法、行動力、すべては優秀な社員によるものでしょう。

投資銀行も負けず劣らず優秀な人材が揃っていると思います。
もちろん全員が全員スーパーマンではないですが、少なくとも日本の金融機関にはない行動力は持ち合わせているし(迅速なリストラ??)、常に新しいビジネスを追い求めていく姿勢は本当に自分自身、刺激を受けることが多いですね。

過去数十年に渡って変容を繰り返して生きてきた投資銀行、これからも様々な形にそのその姿を変えながら、生き延びていくんでしょうね。
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by flautebanker | 2005-08-02 14:52 | investment bank