2006年 02月 26日
株式市場を牽引役として、日本経済のモメンタムはとってもpositiveになってきたように思います。心なしかタクシーが金曜日つかまりにくくなっている気もしますし(事実、タクシー乗車率は上昇中という記事もありましたね)、無料の求人雑誌(街で配っているアレです)は一頃に比べると随分厚みを増してきたように思います。 そんな中手に取った東洋経済の特集、「高額消費の爆発」。 なんとも刺激的なタイトルですが、中身も相当刺激的でした。 2005年の国内自動車販売台数は実は前年割れでした。にもかかわらず高級輸入車が売れまくったとのこと。約30%増のマセラティを筆頭に、ポルシェ19%増、BMW16%増、アウディ11%増。百貨店では500万円以上の高級時計、そうブレゲとかパテック、フランクミューラーなどが夏頃から売れ始めた模様(ちなみにこんな高い時計は買えませんが、私自身も相当な時計好き。その話は追々)。 不動産でいえば、1億円以上の所謂「億ション」が飛ぶように売れ、10万を超えるオペラのチケットが即完売、100万を超える旅行ツアーが大人気で、フランス料理屋では10万を超えるワインが次々とオーダーされる。 、、とまぁなんとも景気のいい話です。 依然低価格商品へのニーズが衰えていない中、かような高額消費が伸びているというのは確実に所得層の二極化が進行していることの証左でしょう。ではこの流れは、いつぞやのバブルと同じだろうか? 株式市場が、個人投資家のゲーム感覚による株式売買によって相場が形成されているという危うさがある一方で、上の高額消費には一種の「こだわり」が感じられます。 つまり、車でいえばかつては皆がこぞってメルセデスのSクラスや、CLクラスやらを買い求めていたのと比較すると、今回はマセラティにポルシェ。同じ高級車であってもある種個人の「選好」を強く感じます。つまり車は、「お金持ってます!」のアピールの道具では最早ないようです。 バブルか否かの判断には関係ありませんが、日本人が画一的なシンボル(車で言えば「ベンツ」、「BMW」)を追い求めるのではなく、個人の好み、個性というものが出てきた、ということはこれまでにない動きなのかもしれません。 #
by flautebanker
| 2006-02-26 03:38
| business
2006年 02月 19日
いくつか並行して追いかけているディールがそれぞれ徐々に本格化しつつあることから、相当忙しくなってきました。 何曜日か忘れましたが、先週日経新聞にGoogle社(の日本法人)を始めとする企業の手厚い福利厚生を紹介する記事を読みました。詳しい内容は忘れましたが、なにやらオフィスにビリヤード台があったり、オフィスで財布を使うことはない、のような内容でしたよね。そうやって従業員を惹きつけている企業もあると。 確かにそういう日本企業離れしたオフィスの雰囲気が羨ましくも感じますが、でも結局は充実した仕事ができてるかどうか、なんでしょうね、一番重要なのは。オフィスで美味しいコーヒーが飲み放題で、無料で使える洒落たカフェテリアなんかあったとしても、仕事がつまらなかったら決して人は定着しないでしょう。 先のGoogle社も離職率が低いようですが、それは決して福利厚生によるものではなく、従業員それぞれにとって仕事がとても充実してやりがいがあるからでしょう。そういった意味で私はとても恵まれているなと最近つくづく感じます。コーヒーも自腹だし、カフェテリアのかけらもないです。睡眠時間も十分ではないですが、まったく気になりません。今は取り組んで仕事が楽しくて仕方ないというのは正直なところです。 最近採用活動で学生さんとお話しする機会が結構ありますが、そんな皆さんにも是非自身が楽しめる仕事を探して欲しいと思います。「楽しさ」や「やりがい」といったものは人それぞれですが、表面的な物にとらわれず、自分自身の感覚を信じて自らが没頭できそうなjobを探して欲しいものです。 #
by flautebanker
| 2006-02-19 03:15
| diary
2006年 02月 15日
[Nikkei] 金融庁は15日、消費者金融や商工ローンなど貸金業に関する懇談会を開き、過剰融資の防止について議論した。「金融庁として不作為ということになれば問題だ」。後藤田正純政務官は懇談会の最後に、ライブドア問題を放置していたとして批判を浴びる同庁の苦しい立場に言及、先手を打って防止策を検討するよう委員らに求めた。 金融庁は最近目立つ問題融資の例として(1)残高を維持するため返済を拒否したり一方的に融資枠を広げたりする(2)借り手に担保を手放す意志があるかどうかを確認せず返済能力を超える融資をする(3)連帯保証人の返済能力を十分審査しない――を紹介。検査などを通じて厳しく対処する方針を示した。 出資法の特例で、上限金利が年54.75%と高く設定されている日賦貸金業についても議論した。日賦は、融資先を小規模な物品販売業者などに限り、返済期間のうち半分以上の日数は業者自らが借り手を訪問して集金しなければならない。だが実際には規制を破って会社員や主婦にも貸し付け、集金も振り込ませるなどの違法行為が増えているとされる。 1月13日の貸金業法にかかる「みなし弁済」規定に関する最高裁判決も含めて、昨今いわゆる「グレーゾーン金利」の議論が非常に活発です。色々な背景があるのでしょうが、一頃の「サラ金」バッシングを彷彿させるものがあります。 #
by flautebanker
| 2006-02-15 23:31
| news
2006年 02月 12日
自分の備忘録も兼ねて、気になったニュースをupしていきたいと思います。 [Niikei] (2/8)05年協調融資、最高の25兆円に・前年比30%増 複数の金融機関が同じ条件で企業に融資する協調融資(シンジケートローン)市場が成長している。2005年の組成額は前年比30.6%増の25兆円となり、過去最高を更新した。企業買収などの大型案件で協調融資を利用する例が相次ぐ一方、中堅・中小企業にもすそ野が広がってきたためだ。融資参加をめぐる地方銀行の競争も激しくなってきた。 協調融資が増えているのは、銀行が貸し倒れリスクを分散でき、企業にとってはたくさんの金融機関との取引を広げられるためだ。日銀調査によると、05年の協調融資の組成件数は約2900件。05年12月末の残高も34兆円と1年前と比べ36%増えた。 米国との比較でいくとまだまだ成長余地は大ですが、本邦シンジケートローン市場は急拡大しております。ただしあくまでプライマリー市場のみ。セカンダリー市場は正直ないに等しい状況です。また記事には「買収ファイナンス」についての記述がありますが、昨年は1000億を超えるような目立った大型案件はほとんどありませんでした。 #
by flautebanker
| 2006-02-12 22:43
| news
2006年 02月 10日
|
アバウト
20代後半に日本の金融機関から外資系投資銀行へ転職。毎日悪戦苦闘しながらディールを追っかけていく日常を徒然なるままに。一流の金融マンへの道は遠く険しい。。。 by flautebanker カレンダー
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